導入事例
日々進化するビジネス環境に、いかにしてシステムを追従させるか
株式会社アーレスティ 様
ビジネスの環境変化とシステム対応に関して
株式会社アーレスティ様はアルミニウムダイカスト製品やリサイクルによるアルミニウム合金地金の製造・販売を主な業務とされております。
株式会社アーレスティ様はMCFrameを導入して6年になりますが、導入当初のシステム概要と、これまでに行われた様々なシステムの変更について紹介します。
会社概要

株式会社アーレスティ
経理部 情報管理課 高橋 清純 様
| 会社名 | 株式会社アーレスティ |
|---|---|
| 設立 | 昭和18年(1943年)11月2日 創業:昭和13年(1938年)6月22日 |
| 従業員数 | 連結:2,622名(平成18年3月) |
| 取扱品目 | アルミニウムダイカスト製品、アルミニウム合金地金、マグネシウムダイカスト製品、 フリーアクセスフロアパネル(二重床)、ダイカスト周辺機器 |
| 売上高 | 連結:1,016億円(平成18年3月) |
| 主な取引先 | いすゞ自動車株式会社、スズキ株式会社、トヨタ自動車株式会社、日産自動車株式会社、富士重工業株式会社、本田技研工業株式会社 ほか |
主な取扱品目例
RSTについて
「アーレスティはRST、つまりResearch Service Technologyの三つの言葉の統合です。
Rは単に研究開発ではなく、どうしたらもっとお客様のお役に立てるかの創意と探求、
Sは製品の品質やアフターサービスだけではなくお客様とのすべての接点、そして
TはこのRとSをささえる私たちの知識と技術、と考えています。」
システム導入の背景
システム導入のきっかけは2000年問題対応でした。システムの全社統一化や業務処理の効率化、情報の信頼性向上など、これからのビジネス変化に追従できるシステム構築を目指しました。
システム全体図
ADLICE(MCFrame)システム

ADLICEの特長
- 全工場が完全に同一のアプリケーションを利用している
- 製造品とは別に、金型管理機能がある
- 金型独自のコードを使用し、金型の費用・収益管理を行っている
- 品目マスタの上位マスタがある
- 製造工場、契約時の設定条件、等の情報が一元管理されている
- 製造実績データを、別システムから取り込む
- 自社開発システムから、実績データを取り込んでいる
移行完了までの道のり
プログラムのバグ、マスタ整備の遅れ、現場への浸透に難航、などの理由により、当初予定より遅れましたが、2001年4月にシステムが完全に移行しました。
導入後のシステム変更
トピック1.中規模改善プロジェクト
本稼動から1年半が経過し、運用は安定してきましたが、まだまだ改善の必要がありレベルアップを図るということで実施した中規模な改善プロジェクトです。
改善項目の一例として、全てのトランザクションデータに、「誰が」、「いつ」、「そのデータを作成または更新したか」を記録する事により、入力者の意識向上を図ると共に、入力ミスの原因を把握し、再発を回避する事を目的としたものがあります。 フィールドを追加したために実施した、スナップショットの再構築に時間がかかり過ぎ、業務開始時刻までに完了する見通しが立たなかったため、再構築途中で切断することを決断しました。しかし、その影響により、レスポンスが悪化し、その暫定対策もうまく回らず、一週間後に完全スナップショットを終えるまでの間、利用者に負担を強いることになってしまいました。
しかしながら、このシステム改善により、操作ミスの発見や登録ミスによる不正データの低減に大きな効果をあげるとともに、システムのレベルアップが実現できました。
トピック2.パフォーマンス改善
過去データの増加に伴い低下してきたパフォーマンスの改善を目指しました。
検索および登録処理のレスポンス、バッチ処理時間が改善対象です。対応策としては、古いデータをただ削除するのではなく、データの並び替えとデータ削除を行う事で全体的にパフォーマンスが改善されました。効果の一例として、検索時間が60秒から4秒に短縮されたものがあります。
(その後のサーバリプレースで更に改善され、パフォーマンス問題はほぼ解消されました)
トピック3.オラクルのバージョンアップ(8.0.5から8.0.6へ)
導入当初に採用したオラクルデータベースの保守期間が切れる事になり、バージョンアップが必要になりました。方法としては、新DBをインストールしてから旧DBをアンストールする「マイグレーション」という特殊な手法を採用し、5サーバー同時にバージョンアップすることになりました。アーレスティ社様、日本オラクル社様とB-EN-Gで共同プロジェクトを組み、万全の体制で臨み、無事に完了しました。
トピック4.ADLICE(MCFrame)サーバの追加
同業のダイカスト専業メーカーとの合併により新しい工場が加わり、それに伴いADLICEサーバを追加しました。 苦労した点は、システム面では、品目コード体系が全く異なる上、既存4工場に匹敵するだけの、マスタや在庫データの整合性を取ることが大変だった事。システム面以外では同じ業界でありながら用語の呼び方や意味が違い、相互の意思疎通に苦労したことや、オフコンとの操作性があまりに違いすぎたことなどが上げられます。
トピック5.サーバリプレース
サーバ機の保守期間が切れるのに合わせ、リプレースを行いました。同時にオラクルデータベースのバージョンアップ(8.0.6から9.2.0へ)も行いました。
リプレース作業は問題なく完了しましたが、オラクルのバージョンアップの影響により、月次処理に影響を与える不具合が発覚しました。明示的にソート条件を指定していなかったことが原因でしたが、検証項目の網羅性が欠如していたことも要因であり、不具合が発覚していないものに関しても追加検証を実施することになりました。
トピック6.在庫削減のための機能追加
在庫削減活動として業務改善を行っていましたが、それに伴って必要となったシステムの追加・変更を行いました。機能追加のねらいは以下の3点です。
- 効率よく生産計画を立案できること
- 効率よく進捗管理できるようにすること
- 業務の全社統一化
業務改善活動と同時並行で開発を進めたため、プログラム変更が発生したり、ユーザの要件を取込み過ぎたため、仕様自体が複雑になり検証に苦労しました。しかし、従来システムの欠点が補われ、当初のねらいを達成しています。
トピック7.社内仕切制への対応
従来のP/L(損益計算書)中心の経営管理指標だけでなく、B/S(貸借対照表)を考慮した管理指標に基づく経営が求められてきましたが、従来の会計単位では、部門ごとの資産・損益把握に時間がかかっていました。
これに対して以下のような対応を行いました。
- 工場と営業間に仕切を適用し、売買処理を行う
- 工場間の原価付け替えを、売買処理に変更
- 社内取引の売買データを、会計システムへインターフェース
- 会計システムのモジュール変更(エス・エス・ジェイ株式会社のSuperStreamをARからCOREへ移行)
- 原価計算の一部変更
- 売上利益表の変更・追加 と未実現利益計算の追加
- 同時に、一事業所のサーバ追加
計画通りにリリースできたものの、運用面での準備不足により、利用者の混乱を招くことになってしまったことが反省点として上げられます。
社内仕切制対応の導入効果としては以下のような点が挙げられます。
- 部門別損益を明確に把握できるようになった。
- 従来は、部門別の売上利益表とP/Lを一致させるために、システム外で行っていた調整作業が不要になった。
※部署名、お役職は掲載当時の内容です。