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前回のコラムでは、「原価情報が満たすべき要件」について考察しましたが、本稿ではそのような原価情報を使ってどのように現場の原価低減活動を進めるのかを検討します。
原価低減活動は経営管理活動の一部ですから、原価情報をもとにし「PDCA」を回すことによって原価低減を継続的に推進することが基本です。これを簡単に図示すると下図のようになります。
まずは予算編成などPLANの段階で、生産計画をもとにして、原材料単価、工程別・品目別標準時間(能率)、標準歩留、工程別稼働率などの原単位目標が設定され、それをもとに標準原価ないし予定原価(予算原価)が目標原価として示されるということになります。生産現場では原価そのものをコントロールすることはできませんので、原単位目標を達成することが現場の目標になります。
次に、実際の生産・調達活動(Do)の結果として各種実績値が測定され、それをもとに実際原価が算出されるのは言うまでもありません。
これらの情報をもとに、定期的なCHECKとして原価分析を行うことになります。ここで特に重要なのは、「原価差異分析」と「バラツキ分析」です。原価差異分析は、標準(予定)と実際との差異が、
このような原価分析の結果、ACTIONとしての改善活動が推進されるのですが、もう一つ重要なACTIONは、この改善活動の結果・成果を翌期の目標(PLAN)に反映することです。もちろん既に達成した改善については翌期の原単位目標にそのまま反映することができます。一方、まだ改善できていないものについて、翌期そのまま据え置いて何も改善しないという目標設定をするわけにはいかないので、どのような目標を設定するかということが論点になります。そのような場合の一つの方策は、少々乱暴ではありますが、バラツキの上位1/3を目標とすることです。この方法は、「今まで3回に1回は達成できていた水準を2回に1回達成できるようにする」ということを意味します。既に「3回に1回は」できていることを目標にするので、現場としては意外と受け入れやすく、達成できれば改善効果は結構大きいという目標設定方法です。
いずれにせよ翌期の原単位目標が概ね定まってくると、それを反映した場合の各製品の原価がどうなるかという情報が必要になりますので、前回の「原価情報が満たすべき要件」でも取り上げたように、原価シミュレーション機能が必要になると思います。
今回のコラムでは、生産現場を中心とした原価PDCAの概要について検討しましたが、こうしたことを実現するためには、テクノロジーの活用が不可欠になってきますので、次回はその点について考察いたします。
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