MCFrameユーザインタビュー 協和発酵キリン株式会社

MCFrameユーザインタビュー 協和発酵キリン株式会社 協和発酵キリン株式会社 情報システム部 部長(MCFrameユーザ会 役員)中山嘉之氏 × 協和発酵キリン株式会社情報システム部 マネジャー 篠田敏幸氏

今回は、『MCFrame XA 生産管理』と『MCFrame XA 販売物流』 をご採用いただいた、協和発酵キリン株式会社様より、情報システム部部長 中山嘉之様と、同じく情報システム部マネジャー 篠田敏幸様に、MCFrame XA導入に関する経緯や導入プロジェクトの課題、そして今後の展開についてお話を伺いました。

協和発酵キリン株式会社のご紹介

協和発酵キリン株式会社は、2008年10月、バイオテクノロジーを強みとする日本発の世界トップクラスの研究開発型ライフサイエンス企業を目指し、協和発酵工業株式会社とキリンファーマ株式会社が経営統合することで誕生した。それぞれが培ってきた抗体医薬の先進技術や重点領域における研究・開発力を融合させることで創薬力のさらなるスピードアップを図り、継続的な新薬創出を実現して世界中の人々の健康に貢献することを目指している。

MCFrame XAの導入背景

20年以上稼動し続けたホストコンピュータは、長年の追加開発により、肥大化し複雑なものとなっていた。それを管理できる保守要員が減少していく中で、法改正への対応などの変更・拡張に多大な労力を費やさざるを得ない状態となった。そこで、「一体型のERP導入ではなく、自社の業務に見合う最適なパッケージ製品を適材適所に導入する」というポリシーのもと、システム全体のオープンシステム化を進めることになり、TOCの削減、医薬事業に求められる要件に対応できるシンプルかつ柔軟性の高い生産管理と販売物流の業務システムとしてMCFrame XAを採用した。

年々刻々と変化する、社会的要請に応えるために

以前は生産管理というと、会計システムとの連携や生産の効率化などが課題だったが、最近では品質保証の強化が重要な課題となり社会が要求するレベルも格段に高度化している。医薬業界でいうと、ER/ES指針やコンピュータ・システム・バリデーション対応(CSV対応)といった改正薬事法や現行法規制への対応がそれにあたる。これらは対応を誤ると企業の存続にも影響しかねない重要な問題だ。

※ER/ESとは、Electronic Records/Electronic Signaturesの略で、電子記録/電子署名を指す。厚生労働省は、平成17年4月1日に、電子記録による申請資料等の信頼性を確保するため、「医薬品等の承認または許可等に係る申請等における電子記録及び電子署名の利用について」という通知を出した。これを実行する前提として、Computer System Validation (CSV) と呼ばれる、コンピュータシステムの適正な管理が求められている。

「近年、社会からの製造業に対する品質保証への要求は以前にも増して高度化しており、ITがカバーすべき範囲も確実に広がっています。『見える化』とよく言われていますが、今では在庫状況などの単純な『見える化』ではなく、製品から逆引きしてどの原料が使われたかなど、複数の部門や工程を経た製造記録が一連で即座に確認できるような『見える化』が求められます。社内だけではなく社外に対しても十分な説明ができる『見える化』が必要な時代なのです」(篠田様)

(篠田様)

こうした社会的要請に対応するために自社開発したシステムに追加開発を重ねていたが、保守要員への負荷が限界に達し、専門ベンダーが提供するパッケージの導入を決断した。

標準機能が充実した『MCFrame XA 生産管理』と『MCFrame XA 販売物流』

「MCFrame XAの良いところは、中堅どころのライセンス価格で必要な機能がほぼ揃っていることですね。他のパッケージではオプションやアドオンで提供されているような機能が標準で備わっています」(篠田様)

(篠田様)

MCFrame XA採用の決め手は、必要な機能がアドオンではなく標準で装備されていたことだという。

  • トレーサビリティ機能
    以前、生産履歴を追跡する際は、受払の履歴情報を取り出した後、手で加工する必要があり、その作業は一部の担当者に委ねられていた。MCFrame XA導入後は、管理画面上でドリルダウンにより、誰でも簡単に履歴を追跡できるようになった。
  • Excel/CSV出力機能
    MCFrame XAは、全ての管理画面の検索結果を任意の項目に絞って、瞬時にExcel/CSVフォーマットで出力することができる。通常のレポート業務ではもちろんのこと、トレーサビリティ機能で履歴を追跡した結果も誰でも簡単に出力できるようになった。
  • グローバル対応
    同社には、関連会社を含めて複数の拠点が存在しており、適応可能な範囲で、MCFrame XAに統一していく予定だという。会社間連携では細心の注意が必要であるが、『会社コード』による徹底された区分け機能により、安心して利用することができる上、データ・アクセス・コントロール機能により、会社・任意のグループ・ユーザごとにデータレベルで権限管理が可能である。また、マルチ言語やマルチ通貨機能だけではなく、輸出入機能が装備されている。

これら全ての機能が、アドオンではなく、システムの基本に組み込まれており、統合的に利用できるところが評価ポイントだ。



適材適所でパッケージを選択し、一体型のシステム=いわゆるERPは導入しない理由

パッケージシステムを導入することを決めた同社であるが、一体型の基幹業務システム(ERP)の導入は考えなかった。同社では、会社独自のカルチャーで独自に蓄積したノウハウと過去の資産を重要視している。

「業務に合わせて、適材適所にパッケージを選んで導入する方法がベストと考えています。一体型のシステムで、全ての業務に優れたパッケージはありませんからね。一体型にこだわることで当社が蓄積してきたノウハウや強みを失うことは絶対に避けねばならないと思います」(中山様)

(中山様)

新システムの導入によってその会社の強みであるオリジナリティの部分が消えてしまうことは絶対に避けねばならない。同社では、その時々で改善が必要なところに焦点をあてて、新しいものに変更、または補強するようにしている。結果、複数のパッケージ、複数のベンダーと関わることになるが、あえて分散することがリスクヘッジになると捉えている。

「協和発酵キリンでは、データが資産という考えがあります。『エンタープライズHub』という全社のデータを1箇所で集中管理する協和発酵キリン独自の仕組みにより、適材適所でパッケージを自由に選択し、導入することが可能となっているのです。データマネジメントはベンダーには頼れないですから」(中山様)

ここでいう『データ』とは、基幹システムのベースとなるマスター情報や業務トランザクションで発生する実績データなどを指している。全てのデータは、この『エンタープライズHub』を経由するため、各業務アプリケーションを疎結合という形で導入することが可能となる。MCFrame XAでは、SOA技術を採用しており、MCFrame XAをアプリケーションサーバ上に構築し、Webサービス化することで、業務のロジックを変更することなく他のシステムとシームレスな連携が可能である。同社においては、『エンタープライズHub』という独自の優れた仕組みを活用してシステム連携を実現した。

『エンタープライズHub』
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