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株式会社JR東日本クロスステーション/フーズカンパニー

導入事例 | 株式会社JR東日本クロスステーション/フーズカンパニー | mcframe

導入事例 | 株式会社JR東日本クロスステーション/フーズカンパニー | mcframe

商品単位の正確な損益をタイムリーに可視化
経営の高度化に向けた基幹システム刷新

  • 商品ごとの原価把握
  • タブレットによる実績入力
  • 商品単位の正確な損益の見える化

導入製品

事例ダイジェスト

「NewDays※」などの小売事業やエキナカ商業施設運営を始めとするさまざまな事業を手掛ける株式会社JR東日本クロスステーション。店舗や飲食店向けの食品製造を担うフーズカンパニーでは、多岐にわたる商品ごとの原価を把握して適切に採算管理を行う仕組みを構築すべく、ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)の製造業向けSCMパッケージ「mcframe 7」を導入。原価管理システムだけでなく生産管理システムも刷新したことで受注・生産・在庫情報の可視性を向上し、損益把握の取り組みを前進させようとしている。
※JR東日本クロスステーション リテールカンパニーが運営する、日本のコンビニエンスストア。主に東日本旅客鉄道の鉄道駅に出店している。

導入前の課題
  • 細かい粒度での原価管理ができず、商品ごとの収益性や採算性が把握しづらい
  • 現場の担当者が負荷なく生産実績を登録できる環境を構築したい
  • 基幹システムは老朽化が進みメンテナンスが困難であるほか、システムのサイロ化も進行
導入後の効果
  • 商品別の収益性・採算性を可視化するとともに原価計算を日次で実行
  • 生産管理システムの導入に合わせて、実績入力をタブレットで効率化。データを生かした現場の業務改善も促進
  • パッケージ製品にサブシステムで担っていた機能を統合し、保守性が向上。加えて業務プロセスも標準化
導入のポイント

生産管理と原価管理のシステム刷新とともに、現場の担当者が負荷をかけずに実績登録できるよう、タブレットでの入力の仕組みを採用。意思決定に必要なデータ収集の体制を強化している。

導入パートナー
株式会社テクノスジャパン

導入事例インタビュー

実績データのタイムリーな可視化で現場改善と収益改善に向けた取り組みの土台を確立


多岐にわたる商品ごとの原価や採算性を把握したい
(左)株式会社JR東日本クロスステーション フーズカンパニー 企画部 ICT推進グループ 部長 沖田 政一 氏 (右)株式会社JR東日本クロスステーション フーズカンパニー 企画部 ICT推進グループ マネージャー 坂本 晃子 氏
(左)株式会社JR東日本クロスステーション
フーズカンパニー
企画部 ICT推進グループ 部長
沖田 政一 氏
(右)株式会社JR東日本クロスステーション
フーズカンパニー
企画部 ICT推進グループ マネージャー
坂本 晃子 氏

「NewDays」や「ベックスコーヒーショップ」などの小売・飲食事業のほか、「acure」ブランドとしての自動販売機・飲料商品開発、「ecute」「GRANSTA」といったエキナカ商業施設運営を含む多数の事業を展開する株式会社JR東日本クロスステーション。このうち、同社の小売店舗向け製品の製造や食材の調理加工を行っているのが、フーズカンパニーだ。自社で製造から販売までを手掛ける製販一体の強みを活かして消費者のニーズをダイレクトに取り込み、商品開発へ反映できる事業体制を強みとしている。

同社は、事業強化を目的に4社のグループ会社が統合して誕生したが、経営課題の1つが財務改革であった。フーズカンパニーの企画部 ICT推進グループ 部長 沖田政一氏は、「さまざまな施策が検討されましたが、中でも当社が着目したのは原価管理であり、これまで把握できていなかった商品ごとの原価や損益を可視化する必要があると考えていました」と語る。さらに食品製造事業部 生産管理グループリーダー 兼 安全管理・設備グループリーダー 部長の飯島敏宏氏も、「収支や採算性は部門レベルの粒度でしか管理できていませんでした。直営店を抱えている当社にとって、店舗側と工場側のどちらで収益が発生しているのか分かりづらいという課題もありました」と続ける。

当時、こうした課題をシステム面からサポートすることはできなかった。その理由が内製開発していた基幹システム(オフコン)の老朽化である。「開発から25年以上が経過しており、中身を理解している人材が限られていました。保守するだけで精一杯であり、システムを改修し、戦略的に情報を活用することは困難な状況でした」とICT推進グループ マネージャー坂本晃子氏は振り返る。

現場に受け入れられやすい実績収集の仕組みを検討
(左)株式会社JR東日本クロスステーション フーズカンパニー 食品製造事業部 生産管理グループ 主任 牧野 浩和 氏 (右)株式会社JR東日本クロスステーション フーズカンパニー 食品製造事業部 戸田工場 製造チーム 営業係 多喜代 貴希 氏
(左)株式会社JR東日本クロスステーション
フーズカンパニー
食品製造事業部 生産管理グループ 主任
牧野 浩和 氏
(右)株式会社JR東日本クロスステーション
フーズカンパニー
食品製造事業部 戸田工場 製造チーム 営業係
多喜代 貴希 氏

基幹システムの運用が限界に近づいた背景も踏まえ、フーズカンパニーでは、原価管理システムの導入を決定。合わせて、生産管理システムの更改も決定した。

同社の各工場には独自の生産管理のシステムが存在するほか、複数のサブシステムが散在し複雑化していた。目指したのは、単一のパッケージ製品導入による業務の一元化や生産・受注・在庫などの状況の可視性を向上することである。また先述したように、老朽化してメンテナンスが課題となっていた独自のシステムからパッケージ製品に切り替え、保守性を高めることも狙いだ。

同社はコンサルティング会社の支援を受けながら業務課題を分析し、その結果を踏まえて最終的にmcframe 7を選定。導入パートナーには、食品製造業への導入実績からテクノスジャパンを選び、2019年から原価管理システム、2021年から生産管理システムの導入を開始した。

システム刷新にあたり現場オペレーションの見直しも行った。フーズカンパニーが各店舗から注文を受け製造する品数は、実に1日あたり20万件近くにも及ぶ。効率的な業務を維持するため、システム刷新によって現場に新たな手間を増やすことなく、かつ実績情報を効率的に蓄積できる仕組みが求められた。

そこで実績情報の記録方法を、紙への手書きからタブレット入力へ変更した。もっとも、現場では戸惑いもあり「IT機器に不慣れな方も少なくないので、慣れてもらうのには苦労しました。システム稼働前の検証を行う期間以外にも、タブレットに触って慣れてもらう機会を増やしました」と食品製造事業部 戸田工場 製造チーム 営業係の多喜代貴希氏は振り返る。

また浦和工場を担当する食品製造事業部 生産管理グループ 主任の牧野浩和氏はmcframeの導入指導に工夫を重ねたという。「製造指図を出すまでのフローを作ったり、mcframeに入力する初期設定の値を工夫したりすることで、担当者がなるべく考えずに業務できる仕組みを作っていきました。mcframeは画面表示を担当者ごとにカスタマイズできる機能があるので、それもスムーズな導入に役立ったと感じています」と牧野氏は語る。

ビジネスのスピードに追従できる原価管理の実現へ

同社フーズカンパニーが、mcframeによって特に効果を実感しているのは原価管理システムである。

「これまでは、ある商品が黒字なのか、赤字なのか、またどれほど利益が出ているのかは漠然としかわかりませんでしたが、mcframe導入により明確に捉えられるようになりました」と牧野氏は語る。また、発売から終売までのライフサイクルが短い商品が多い同社では、月に1回の原価計算ではビジネスのスピードに追従できない。しかしmcframeによって日次でデータを確認できるようになったことで、商品改廃にかかわる判断が素早くできるようになっている。

今回のシステム刷新では、ロットトレース、仕様・賞味期限管理はもちろん、先述した1日あたり20万件にも及ぶ膨大な注文と出荷のサイクルに合わせた1日3回の所要量計算、そのためのリアルタイムな実績把握と在庫管理の仕組みを構築している。

「特にタブレットによる実績入力によって、データを確認しやすくなりました。蓄積されたデータを踏まえて目標値を設定して業務に取り組むことで、従業員のスキルアップにつながっていると感じています。また、材料の超過投入が発生していることもすぐに分かるようになったので、その削減に向けて優先順位を決めながら改善に取り組んでいます」(牧野氏)

なおmcframe内のデータは他部門も注目しており、例えば商品開発部門では商品ごとの実際原価や収益のデータを、次の商品開発へ活かそうとしている。もちろん取り組みは道半ばであり、飯島氏も「まだmcframeの機能をフル活用できておらず、投資対効果を高めるシステム活用をさらに進めていきたい」と意気込む。同社では現在、mcframeで得られたデータを活用するためワーキンググループが組織されており、経営強化の取り組みは今後も続いていく。

企業紹介

導入企業概要

小売、飲食、自動販売機および飲料商品開発、エキナカ商業施設運営それぞれを担うJR東日本グループ4社が統合するかたちで2021年に設立。「駅という場所を最も価値のある場にどう創っていくか」という使命のもと、より高い価値を顧客に提供しようとしている。フーズカンパニーは食品製造事業を担う社内カンパニーの1つとして、各店舗から1日約20万件の注文を受けて当日出荷している。

商号 株式会社JR東日本クロスステーション
設立 2021年4月
資本金 41億1百万円
従業員数 2,753名(2022年4月1日現在)
事業内容 リテール、フーズ、ウォータービジネス、デベロップメントの4つの社内カンパニーを擁し、小売、製造、飲食、商業施設開発、不動産賃貸・管理などの多数の事業を展開

企業ウェブサイト

※本事例は2022年9月現在の内容です。
※本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載当時のものであり、変更されている可能性があります。
※掲載企業様への直接のご連絡はご容赦ください。