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クレトイシ株式会社

導入事例 | クレトイシ株式会社 | mcframe

導入事例 | クレトイシ株式会社 | mcframe

グローバルERPのサービス基盤にクラウド版のA.S.I.A.を活用
タイ現地法人における業務の早期安定化と定着化を実現

  • 多言語、多通貨対応と各国基準準拠
  • クラウドサービスの利用
  • mcframeとの連携性

導入製品

※本サイト記載の製品名「A.S.I.A.」は掲載当時の名称であり、現在の製品名は「mcframe GA」となります。

事例ダイジェスト

「最良の品質でお客様の信頼を」という品質方針に基づき、「品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善し、お客様にご満足頂ける製品およびサービスの創造に努める」ことに取り組むクレトイシ株式会社(以下、クレトイシ)。グローバル化の一環としてタイ現地法人で製造工場を開設。販売・会計システムとして、クラウドサービス上でA.S.I.A. GP を稼働させるA.S.I.A. GP SaaS on IIJ GIO の採用を決定した。

導入前の課題
  • 販売業務および会計業務の早期安定化と定着化
  • 国内本社とタイ現地法人の製造工場で発生する業務の効率化
  • システム運用コストを低減しながら高品質な製品を製造
導入後の効果
  • 一部の帳票以外はアドオンもなく非常に理想的な導入を実現
  • クラウド利用でオンプレミスに比べ導入・運用・保守コストを削減
  • タイ現地法人の製造工場における業務の早期安定化と定着化を実現
  • タイ現地法人の製造工場と本社間で発生する業務の効率化を実現
導入のポイント
  • 多言語および多通貨への対応や各国基準への準拠
  • 必要なモジュールのみ選べるライセンス体系と費用
  • クラウドサービスの利用で短期導入
  • 今後導入することが決定したMCFrameとの連携性
導入支援
ビジネスエンジニアリング株式会社

導入事例インタビュー

01 導入のきっかけ タイ現地法人の販売・会計業務の早期安定化と定着化を目指す

瀬戸内海特有の穏やかな波と深い湾という地形により、艦隊の訓練をする場所として1889年呉鎮守府が開庁された広島県呉市。同じ広島県の江田島市には、同時期に東京から移転した海軍兵学校もあり、主要な軍港として造船部を開設。1940年8月には、史上最大の戦艦「大和」が進水している。造船には、鉄鋼を切る、削るという加工工程で研削砥石が使用されることから、欠くことのできない必需品として研削砥石が重視されていた。研削砥石とは、一般に高速で回転する砥石のきわめて硬く微細な砥粒により、加工物を削り取るのに使用される消耗工具である。

こうした時代背景のもと、1919年を操業の起点としてクレトイシが誕生した。現在、クレトイシは、幅広い分野で利用される研削砥石の製造、販売を事業として展開している。例えば、液晶テレビ、パソコン、携帯電話などの精密な加工精度が要求されるハイテク製品の部品から、自動車、飛行機、船舶などの重厚産業製品の部品に至るまで、クレトイシの研削砥石が研削するシーンを数え上げるときりが無い。

これまで国内市場で順調にビジネスを拡大してきたクレトイシであるがグローバル化も進めている。2003年の台湾を皮切りにして、韓国、中国およびタイに現地法人を設立してきた。2014年には、タイ現地法人が、東南アジア市場向けの研削砥石の製造拠点として、タイ王国(以下、タイ)の首都であるバンコクから車で2時間半ほどの距離にある、アマタシティ(ラヨーン県)に製造工場(以下タイ工場)を設立した。

タイ工場への販売・生産(自社開発)・会計システムの導入には、システム運用コストを低減させながら、販売業務および会計業務を早期に安定化させ、定着化させることが必要だった。また同時に、国内本社とタイ工場で発生する業務を効率化させることも求められていた。

こうした要件を満たすグローバルERP・会計システムとして、A.S.I.A. GPSaaS on IIJ GIOが採用された。


02 導入の経緯 クレトイシの選択はERPとクラウドの組み合わせ
IT部 部長
金子政志氏、BA事業部 生産 タイ工場準備室 副部長 斉藤吉彦氏(タイ現地法人駐在)
(左)IT部 部長 金子政志氏
(右)BA事業部 生産 タイ工場準備室 副部長 斉藤吉彦氏(タイ現地法人駐在)
※部署名・役職名は、インタビュー当時のものです。

販売・会計システム導入プロジェクトは、2013年9月末より検討を開始。2014年2月に、A.S.I.A. GP SaaS on IIJ GIOの採用を決定した。その後、4月より導入支援方針を策定し、6月より導入準備を行い、8月より導入作業を実施。9月にタイ工場が完成するとともに、A.S.I.A. GP SaaS on IIJ GIOも本番稼働した。本社BA事業部生産 タイ工場準備室の斉藤吉彦氏は、「タイ工場では、2015年中に生産を開始する予定です」と話す。

販売・会計システムの導入にあたり、まず検討したポイントは、多言語・多通貨に対応し、各国の基準に準拠した統合業務パッケージであること。本社IT部 部長の金子政志氏は、「タイ工場を開設するにあたり、販売・会計システムを一から手作りするのは現実的ではなく、国内外の業務の標準化を推進するためには、グローバル対応の統合業務パッケージを採用する方が効率的だと判断しました」と当時を振り返る。

また生産管理システムは、国内の基幹システムとして別途MCFrameを導入し、タイ工場と連携することが決まったことから、生産管理システムが含まれていない統合業務パッケージが必要だった。

金子氏は、「他社の統合業務パッケージには、生産管理システムも含まれているので、その分ライセンス価格も高価でした。さらに今後のMCFrameとの連携性の面からもA.S.I.A. GPの採用は最適な選択でした」と話す。

また今回、A.S.I.A. GPを稼働するインフラ基盤にIIJグローバルソリューションズのクラウドサービスであるIIJ GIOを採用したA.S.I.A. GP SaaS on IIJ GIOを採用している。クラウドサービスを採用した理由は、サーバーを調達したり、設定したりする手間が省け、短期導入ができ、安定したクラウド環境がIIJグローバルソリューションズより提供されるので、IT環境の運用・保守を意識することなく本業である研削砥石の製造に集中できる。さらに今後、MCFrameを導入したときに、A.S.I.A. GP SaaS on IIJ GIOの会計システムだけを残し、ほかの業務はMCFrameに移行することを考えている。そこで移行のしやすさもクラウドサービスを利用した理由のひとつだ。金子氏は、「ハードウェアを調達してしまうと、今後もハードウェア資産を有効活用しなければなりません。クラウドサービスであれば、サーバーリソースが不要になれば解約するだけなので非常に便利です」と話している。

03 導入の効果 タイ工場の業務の早期安定化と定着化に期待
KURE GRINDING WHEEL
(THAILAND) Co.,Ltd.
Accounting Department
Yuwadee Klinkalong氏
KURE GRINDING WHEEL
(THAILAND) Co.,Ltd.
Accounting Department
Yuwadee Klinkalong氏
※部署名・役職名は、インタビュー当時のものです。

タイ工場が導入したA.S.I.A. GP SaaS on IIJ GIOは、IIJ GIOをサービス基盤に、A.S.I.A. GPの販売管理、在庫管理、購買管理、会計管理のすべてのモジュールが利用されている。斉藤氏は、「A.S.I.A. GP SaaS on IIJ GIOの導入に関しては、B-EN-Gのサポートがあったので非常に短期間で導入できました。サポート対応は、非常に迅速でした。現在は、現場のタイ人スタッフと日本人スタッフが、主に会計業務と在庫業務で利用しています」と話す。また、「タイ独特なルールもA.S.I.A.に踏襲されているので助かります」と話すのはタイ工場で経理担当のYuwadee Klin kalong氏。

A.S.I.A. GP SaaS on IIJ GIOと業務のギャップが少なかったことも短期導入が可能になったポイントのひとつ。金子氏は、次のように語る。「一部の帳票以外はアドオンもほとんどなく、非常に理想的な導入でした。今後、A.S.I.A. GP SaaS on IIJ GIOが、タイ工場で本格的に利用されるようになると業務の効率化が期待できます。また今回、クラウドサービスを利用したことで、オンプレミスに比べ導入・運用・保守コストも削減できました」

一方、現場での効果を斉藤氏は、「もし操作で分からないことがあっても、すぐにB-EN-Gにサポートしてもらえる体制になっているので安心です。当初は、日本からB-EN-Gのサポートスタッフがタイに来てくれて、まずは日本人スタッフのトレーニングを行い、また、B-EN-Gのタイ現地法人のタイ人コンサルタントがタイ人スタッフのトレーニングを行いました。操作を覚えるまでは手探りの状態でしたが、基本的な操作に慣れてしまえば問題なく利用できています」と語る。また、「クラウドサービスのスピードも、安定性もまったく問題ありません」と斉藤氏は付け加える。

金子氏は、「日本語と英語の運用フローおよび教育マニュアルを作成してトレーニングを実施しました。A.S.I.A. GP SaaS on IIJ GIOを導入したことで、タイ工場の販売、在庫、購買、会計の各業務を早期に安定化し、定着化させることが期待できます。またタイ工場と本社間で発生する業務を効率化できることも期待する効果のひとつです」と話す。

04 今後の展望 MCFrameによる基幹業務システム刷新をスタート

今後の取り組みについて金子氏は、2015年より、タイ工場で研削砥石の製造がはじまり、販売管理モジュール、購買管理モジュールの利用も始まるので、スムーズに業務が開始できるようにB-EN-Gのサポートには期待しています」と話す。

またクレトイシでは2015年3月より、基幹業務パッケージの刷新プロジェクトとして、MCFrame XA 生産管理/販売物流/原価管理の導入をスタートする計画だ。金子氏は、「現在、2016年8月にMCFrameの本番稼働を予定しています。MCFrameが本番稼働したあとには、A.S.I.A. GP SaaS on IIJ GIOの会計モジュール以外のモジュールはM CFrameに統合する計画です。今後のMCFrameの導入においても、B-EN-Gの支援に期待しています」と話している。

導入支援メッセージ

東洋ビジネスエンジニアリング株式会社
プロダクト事業本部 A.S.I.A.事業部
コンサルティングサポートグループ
マネージャ
堀 泰大
ビジネスエンジニアリング株式会社
プロダクト事業本部 A.S.I.A.事業部 コンサルティングサポートグループ マネージャ 堀 泰大
※部署名・役職名は、インタビュー当時のものです。
ビジネスエンジニアリング株式会社

今回のクレトイシ様のプロジェクトでは、支援開始当初から「新しい工場であり、過去からの運用のしがらみが無い状態。よって、できるだけA.S.I.A.GPが用意したフロー・入出力を使い切って導入したい。」という前提がありました。

目標としてはよく掲げられるものです。とはいえ実際は多くのアドオンやカスタマイズを行うというケースが多いのですが、クレトイシ様の場合は最後までこの目標を変える事無く、ブレずに進められました。

その結果、工数は短縮され、混乱も無くスムーズに導入できたのだと思います。これは簡単なようで難しいコントロールとなりますので、プロジェクトメンバ様の遂行力の賜物と考えます。

また、工場立ち上げという大変ご苦労の多い時期に同時に新システムの立ち上げまでご対応頂きました。ともすれば、こういった忙しい時期に被せてシステム導入作業を並行させると、どうしてもシステム関連のお話が遅れがちになるものですが、その点も日本本社の皆様、現地駐在となった皆様のご尽力のお陰で、特に遅延無くスケジュールを消化出来た事を大変感謝させて頂いております。

弊社はタイに拠点を持っておりますので、今後運用フェーズにおいても万が一オンサイトの支援が必要になった場合に、直ちに人員を派遣できるべくトレーニング段階から弊社タイ拠点メンバも参加させて頂いておりますので、サポートについてもご安心頂けておるものと考えております。今後ともA.S.I.A.GPを末永くご利用頂ければ幸いです。

企業紹介

導入企業概要

 製品写真

1910年、初代社長である髙橋兼吉氏が、研削砥石が「実に便利ですばらしい工具」であることに注目し、自ら出雲産メノウを用いた国産人造研削砥石の製造に着手したことで研削砥石メーカーとして誕生した。現在、恵庭、千葉、国府、呉の国内4工場と台湾、タイ、韓国、中国の4つの海外現地法人で、鉄鋼、自動車、車両、電機、機械、半導体など、幅広い分野にわたる高品質な研削砥石を製造・販売している。

商号 クレトイシ株式会社
Kure Grinding Wheel Co.,Ltd.
創業年 1919年
設立 1943年
資本金 3億3000万円
事業内容 研削砥石、CBNホイール、ダイヤモンドホイール、工業用研磨布紙、研削・研磨関連製品および樹脂サッシ・外壁材などの製造加工、販売を事業として展開。

企業ウェブサイト

※本事例は2015年9月現在の内容です。
※本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載当時のものであり、変更されている可能性があります。
※掲載企業様への直接のご連絡はご容赦ください。