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敷島製パン株式会社

導入事例 | 敷島製パン株式会社 | mcframe

導入事例 | 敷島製パン株式会社 | mcframe

生産管理にタブレットとmcframeを導入 生産現場の迅速な改善活動と業務効率化を実現

  • 基幹業務システムの全面刷新
  • 実績に基づく精度の高い損益評価
  • 集計・報告業務の効率化

導入製品

事例ダイジェスト

敷島製パンは、基幹業務システムの全面的な刷新を実施する中で、生産・原価管理システム基盤に東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)の製造業向けパッケージ「mcframe」を採用した。生産現場に導入した実績入力用タブレットとmcframeを連携させることにより、日次で原価計算を実施。生産現場の迅速な改善活動と業務効率化を実現したという。

導入前の課題
  • ホストコンピュータによる基幹業務システムの老朽化
  • 生産拠点ごとにざっくりとした原価把握しか行えていない
  • 計画と実績の対比が行われず改善活動につながらない
導入後の効果
  • これまで旬次でしか行えなかった原価情報の集計を日次で行えるように
  • 計画と実績の対比が可能になり迅速な改善活動に寄与
導入のポイント
40年以上にわたって運用していたホストコンピュータからの脱却を目指し、ZEROベースで業務の最適化、簡素化を実施し基幹業務システムを一新した敷島製パン。拠点ごとにバラバラだった生産管理の仕組みをmcframeに統一し、正確な実績値に基づく厳密な原価計算と生産の効率化を実現できた。
導入企業
東洋ビジネスエンジニアリング株式会社

導入事例インタビュー

製品ごとの個別実績を追って原価を把握 業務の迅速な改善活動に効果を発揮


業務改革に取り組む敷島製パン 基幹業務システムの全面刷新に着手
(左)敷島製パン株式会社 執行役員 生産本部長 舛本 信人 氏 (右)敷島製パン株式会社 SPS推進部 SPS運用室 生産グループ マネージャー 安井 慎二 氏
(左)敷島製パン株式会社
執行役員 生産本部長
舛本 信人 氏
(右)敷島製パン株式会社
SPS推進部 SPS運用室 生産グループ マネージャー
安井 慎二 氏
※部署名・役職名は、インタビュー当時のものです。

敷島製パン株式会社(以下、敷島製パン)は、1920年に創業した老舗の大手製パン会社だ。「Pasco(パスコ)」(Pan Shikishima Companyの頭文字からの造語)のブランド名で広く知られている。創業以来一貫してパンづくりを事業の柱とし、長い伝統に培われた技術力によって数々のロングセラー商品を生み出してきた。特に食パン市場で高い評価を得ており、1998年に発売した「超熟」は長年ナンバーワンのシェアを獲得している。

製菓事業の歴史も古く、1929年(昭和4年)には和菓子の製造を開始。上質の餡と皮が独特の風味を醸し出す「なごやん」は、同社本社所在地の名古屋を代表する銘菓として親しまれている。また、パンや洋菓子の焼きたての味わいを保つ冷凍生地による「ベーカリーシステム」を開発し、高品質の冷凍生地を全国のベーカリーショップや食品産業全般へ供給している。海外展開も早くから積極的に進めており、「世界に羽ばたくPasco」というスローガンのもとにPascoブランドを世界に広める活動を行っている。近年では、国産小麦“ゆめちから”を使用した商品を発売するなど、食料自給率向上の取り組みも推進している。

そんな敷島製パンでは2011年、莫大な投資を伴う大きな決断を行った。過去40数年にわたって稼働していたホストコンピュータ(メインフレーム)による基幹業務システムを全面的に刷新し、オープンシステムへ移行しようというものだ。同社はオープン化した新しい基幹業務システムを「SPS(Smart Pasco System)」と名付け、全社的な業務改革プロジェクトを立ち上げた。

当初よりプロジェクトに関わってきたSPS推進部 SPS運用室 生産グループマネージャーの安井慎二氏は、プロジェクト発足の経緯を次のように振り返る。「当社は長年、販売特約店を対象に事業を展開してきましたが、近年はスーパーマーケットやコンビニエンスストアとの取引が増加するなど販売形態が大きく変化しました。それに伴ってマスター構造や製品加工度の高度化が進み、従来のホストコンピュータによる処理では対応が難しくなり、業務改革を推進するとともに、基幹業務システムを刷新することにしたわけです」

システム新旧機能配置図
敷島製パンのシステム新旧機能配置

生産・原価管理にmcframeを選定 業務中心の提案と実績が決め手に
(左)敷島製パン株式会社 SPS推進部 企画グループ マネージャー 中村 典生 氏 (右)敷島製パン株式会社 SPS推進部 SPS運用室 係長 池田 稔 氏
(左)敷島製パン株式会社
SPS推進部 企画グループ マネージャー
中村 典生 氏
(右)敷島製パン株式会社
SPS推進部 SPS運用室 係長
池田 稔 氏
※部署名・役職名は、インタビュー当時のものです。

敷島製パンでは、業務改革プロジェクトを発足させるにあたり、ITコンサルティングファームと契約。業務のプロセスとシステムをゼロベースで見直し、部門単位や生産拠点ごとの個別最適化から全体最適化へと転換する方針でプロジェクトを推進することになった。

「まずは基幹業務システムのうち、当社の特色が強い部分についてはスクラッチ開発、汎用的な業務が適用できそうな部分についてはパッケージ導入をすることにして、コストと効率化を考慮しながらシステムを選別しました。その結果、販売管理システムはスクラッチ開発、生産管理システムはパッケージを導入することに決定しました。原価管理は当初、スクラッチ開発を検討しましたが、最終的にはパッケージの活用が可能と判断しました」(安井氏)

パッケージを導入することになった生産管理と原価管理については、要件定義を進めていく中で、プロジェクトに参画したITコンサルティングファームが3つのパッケージ製品を候補として提案。その1つがB-EN-Gの製造業向けパッケージ「mcframe」だった。

「候補として挙がった製品はどれも、カスタマイズすれば当社の要件に合った業務システムを構築できたとは思っています。しかし、他の製品がパッケージに業務を合わせてほしいというスタンスだったのに対し、B-EN-Gだけは当社の業務に合わせる形で柔軟にカスタマイズするという提案でした。当社としても汎用的なパッケージを導入するとはいえ、日配食品という特殊性を考慮するとなるべく業務を大きく変えない形のシステムが望ましいと考え、mcframeを採用することに決定しました。また、mcframeは食品業界で豊富な実績があり、B-EN-Gに当社の業務を理解する知見の蓄積があったことも、選定の決め手になっています」(安井氏)

なお、原価管理については一部をスクラッチで開発。生産管理の実績をmcframeで原価計算したのちに、データを加工・分析してDWHで可視化するという仕組みを構築することにしたという。

実績入力用タブレット端末の入力画面の例
実績入力用タブレット端末の入力画面の例

生産現場のペーパーレス化に向け タブレットとmcframeを連携して利用
(左)敷島製パン株式会社 パスコウエストカンパニー 犬山工場 製造一課 課長 井本 洋介 氏(右)敷島製パン株式会社 生産本部 生産企画グループ マネージャー 美谷 徹 氏
(左)敷島製パン株式会社
パスコウエストカンパニー 犬山工場 製造一課
課長 井本 洋介 氏
(右)敷島製パン株式会社
生産本部 生産企画グループ マネージャー
美谷 徹 氏
※部署名・役職名は、インタビュー当時のものです。

B-EN-G主導でmcframeによる生産管理・原価管理システムの開発がスタートしたのは、2012年2月のことだ。SPSという大規模プロジェクト全体でスケジュールを合わせながら、徐々に開発・構築を進めていったという。2014年12月からはmcframeを利用した生産計画に慣れるために生産ラインに先行導入。そして2015年12月から全社全拠点で一斉に全機能の本番稼働を開始した。

「従来は生産ラインで記入した帳票を事務所にあるPCに実績を入力し、それをホストコンピュータに送って原価計算を行っていました。生産計画については、各工場が個別に表計算ソフトを使って紙ベースで管理しており、計画に対する実績という比較はできていませんでした。生産計画については経験に基づく独自のノウハウがあるため、それを踏襲しながらも計画と実績の対比を見える化したいという要望が挙がっていました。mcframeによる新しい生産管理システムでは、生産本部や各工場に『やりたいこと』をヒアリングし、それをシステムに乗せるという形で進めました」(安井氏)

そうした中、最も大きな変更点となったのが、各生産ラインに実績入力用の端末としてタブレットを導入することだった。現場の作業効率や衛生面を考慮してペーパーレス化を実現することが、その狙いだ。タブレット本体は、万一落としてしまっても破損しないことを大前提に機種選定を行い、敷島製パン向けにカスタムしたカシオ製の業務用Androidタブレットを全工場に合計600台導入することにしたという。当時、mcframeはAndroidには未対応だったため、そこでB-EN-Gでは、業務用モバイルアプリ開発で豊富な実績を持つ東海ソフトにAndroidアプリ開発を依頼。mcframe導入と運用保守を担当するパートナーとして東海ソフトも参画することになった。

敷島製パンの生産部門を統括する執行役員生産本部長の舛本信人氏は、タブレットとmcframeの導入が生産現場の改善活動に大きな変化をもたらしたと話す。

「生産現場では当初、慣れないタブレット操作に混乱もありましたが、運用しながら操作方法やシステムの改善に取り組み、運用開始後約3カ月で生産本部が考える『本来あるべき姿』へと近づきました。それまでは、工場単位のざっくりとした原価管理しかできていませんでしたが、mcframeによる新しいシステムでは製品ごとに個別の実績を追って原価を算出できるようになりました。また、製品ごとの実績原価を正しく捉えることで、標準原価と実績原価の差異も明確になり、TPM(Total Productive Maintenance)活動で取り組むべきテーマにつながっています」(舛本氏)

日次データの“見える化”により迅速な改善活動と業務効率化を実現
敷島製パン株式会社 生産本部 生産企画グループ 堀田 佳代 氏
敷島製パン株式会社
生産本部 生産企画グループ
堀田 佳代 氏
※部署名・役職名は、インタビュー当時のものです。

新しい生産管理・原価管理システムを導入した工場には、どのような効果をもたらしたのか。もともとSPS推進部に所属し、現在はパスコウエストカンパニー犬山工場 製造一課 課長を務める井本洋介氏はこう語る。

「工場の改善活動は従来から進めており、時間あたりの出来高、歩留まりを高めて利益率を向上させることに違いはありません。mcframeに変わったことによる大きな違いは、原価がどこまで下がったかという視点で見られるようになったことです。全工場全ラインの状況が閲覧できるので、他工場のラインと比較してどこに問題があるのかを発見し、改善活動に迅速に取り組めるようになりました」

生産本部生産企画グループマネージャーの美谷徹氏は、自分たちが望んでいたシステムがいよいよでき上がったと話す。「製品ごとの詳細な原価が見えるので、各工場にはまずは標準と実際の差をなくし、足元を固めるところから始め、次のステップとして原価を改善する取り組みにつなげていこうと考えています」(美谷氏)

また、経営層向けに報告書を作成する業務を担当している生産本部生産企画グループの堀田佳代氏は、mcframeによる業務効率化を実感しているという。「従来は、原価などの数字は10日に一度の締め後にしかわからず、速報値の報告書を作成するために各工場に電話で問い合わせするといった手間もかかっていました。mcframeの導入後は日締めに変わり毎日の数字がその場でリアルタイムにわかるようになったので、報告書作成業務は大きく改善されました」(堀田氏)

実際に生産管理・原価管理システムの構築に携わったSPS推進部でも、mcframeに対する評価は高い。ITインフラを担当するSPS推進部企画グループマネージャーの中村典生氏は、システムの構築を滞りなく進められたと話す。「mcframeは仮想サーバ環境に導入しました。稼働当初、サーバの能力不足やデータベース容量の枯渇など、課題も多かったのですが、B-EN-Gと東海ソフトの支援により無事システムを構築することができました。今後はさらなるレスポンス向上やバッチ処理の遅延対策に取り組みたいと考えています」(中村氏)

mcframeの運用を担当するSPS推進部SPS運用室係長の池田稔氏は、プロジェクトで生産部門からの意見を吸い上げたり導入トレーニングを実施したりといった業務を担当し、現在はヘルプデスクなど直接的な運用管理に携わっている。そんな池田氏は「B-EN-Gと東海ソフトは問題解決に迅速に対応してくれますし、そのサポート体制には満足しています」と評価している。

敷島製パンでは今後、生産管理・原価管理システムをさらに活用し、さらなる情報整理を行って次の業務改善につなげるPDCAサイクルを回すことを目指している。さらに将来的にはIoT(Internet of Things:モノのインターネット)との連携も視野に入れており、例えば生地の温度や発酵時間などの詳細なデータを活用し、生産管理・原価管理だけでなく製品の研究開発にも役立てていきたいと考えている。SPS、そしてmcframeの本格的な活用は、まだ始まったばかりだ。

企業紹介

導入企業概要

 商品画像

大正時代に創業した老舗の製パン会社。国内製パン業界第2位。「Pasco」のブランド名で広く知られ、創業以来「パンづくりで社会に貢献する」という創業精神を守りながら事業を展開する。「超熟」は、日本の食パン市場でNo.1シェアを獲得するトップブランドとして有名。

商号 敷島製パン株式会社
設立 1920年6月
資本金 17億9,900万円
従業員数 3,914名(2016年8月現在)
事業内容 パン、和洋菓子の製造、販売

企業ウェブサイト

※本事例は2017年2月現在の内容です。
※本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載当時のものであり、変更されている可能性があります。
※掲載企業様への直接のご連絡はご容赦ください。