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コラム

3分で紐解く!設計と製造を繋ぐプロセスの作り方

第9回:保守サービス業務のデジタル化がもたらす効果

「モノ売り」から「コト売り」への変革、必要性は10年以上前から言われていた

製品のコモディティ化サイクルの超短期化、そしてその速さが加速する今、「コト売り」へのパラダイムシフトは待ったなしの状況です。市場はモノにあふれ、機能や性能だけで製品が選ばれることは、むしろ稀なケースと言えるのではないでしょうか。

製造業のサービス化、「モノ売り」から「コト売り」へのキーワードは、実は10年以上前から言われています。ここ数年でIoTの実用性が増し、ビッグデータ分析にAIを利用できるようになって、換言すれば、IT技術の進化と保守サービス業務のデジタル化によって、ようやく目論んだ成果、例えば予兆保全などの高度な保守サービスが提供できるようになってきました。

保守サービス部門のデジタル化は、同時に情報活用の観点でも大きな効果をもたらしました。保守サービス員が吸い上げたVOC(Voice of customer)は、既存製品の品質向上や新製品開発の「ニーズ」として活用されるケースもあります。それを適時に必要部門にフィードバックできるようになったことも大きな効果の一つと言えるのです。

部分最適なデジタル化の落とし穴

各部門業務がデジタル化することで、データサイロ(DBやExcelファイル)の乱立が問題になることがあります。他部門との連携を前提にしないシステム構築、運用によって、構造・鮮度・粒度・信頼度がバラバラなデータが生み出され、デジタルスレッドとはほど遠い分断データが散在することになります。先のデジタル化メリットを享受するには、この問題の解消を真っ先に検討しておく必要があります。

データを紡ぐには『ものづくりデータプラットフォーム』が不可欠

ここで、mcframeファミリー「ものづくりデータプラットフォーム」の活用例を一つご紹介します。

mcframe SIGNAL CHAIN OM/EMでは、顧客に納品した設備の稼働状態、点検スケジュール、故障・修理記録、クレーム情報などを一元管理できます。mcframe SIGNAL CHAINを利用すれば、設備の稼働状況を人手を介さずに自動収集することもできます。そのmcframe SIGNAL CHAINとmcframe PLMを連携すれば、出荷時の設計・生産の情報と、現在の稼動状況、さらに未来に向けた予兆保全までの管理をひと続きで取り組むこともできるようになるのです。

将来的には、自社設備で蓄積したビックデータをAIに学習させ、故障予兆AIを外販することなども視野に入ってきます。これこそが、保守サービス起点で「モノ売り」から脱却し「コト売り」へと進化を遂げる価値の高いビジネスシナリオと言えるのではないでしょうか。一足飛びにこのステージにはいけません。データの蓄積、そのためのプラットフォーム整備から始めてみてはいかがでしょう?着手が遅れると、それだけ競合にチャンスを与えることになるのですから。

https://info.mcframe.com/078
若林 賢
若林 賢
ビジネスエンジニアリング株式会社 デジタルソリューション推進部 副部長
2019年にB-EN-G入社。製造業一筋30年。20代はCADエンジニアとして活動、その後、部品表やBOMに関する知識を活かし設計・生産管理システムの導入コンサルを経験。現在は、mcframe PLMのお客様提案、セミナー講師などプロモーションを中心に精力的に活動中。経営と現場・設計と製造など、簡単には交わらない関係を繋ぐことに喜びとやりがいを感じている。