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コラム

BI編

第1回『BIとは何か、そして導入に失敗しないためには。(1)』

img_bi_01_01.png企業のIT投資が伸び悩む中で、BI(Business Intelligence)関連の製品やサービスは、ここ近年、常に注目されています。

BIツールを利用することで、事実の裏付けとなる社内外のデータの収集・可視化を効率的に行うことができます。可視化されたデータから、「何が起きたのか」という事実を把握し、「なぜ起こったのか」という原因を見つけ出し、より精度の高い意思決定につなげることで、売り上げ向上や業務の効率化に役立てようと、導入が検討されていることがほとんどでしょう。

BIとは何か、そして導入に失敗しないためには。

しかし、その期待の一方で、BIツールに対して「難しい」「コストが高い」「効果が曖昧」「定着しない」といった、なかなかうまくいかないという話も聞きます。これはなぜでしょう?
具体的にいくつかの失敗例をみていきましょう。

BIとは何か、そして導入に失敗しないためには。

「何をどうしたらよいかわからない」。実は、まだBIツールを導入していないお客様からだけではなく、既にBIツールを導入したお客様からもよく聞く話なのです。業務パッケージを導入した場合に同じことは起こらないでしょう。業務パッケージの場合には、実際にシステムを導入する利用部門、例えば生産管理を行う製造部門で、その業務における課題や要件が明確で、業務パッケージが提供する機能も明確なので、製品選びもシンプルであるだけでなく、導入した後もどのように使えばよいかわかりやすいのです。では、BIツールの導入において「何をどうしたらよいかわからない」状況が起こるのでしょうか。

BIツールに備わっている機能は、特定の業種や業務に限らずデータを分析するための汎用的なものであるため、もし分析したいデータやそのデータを利用する目的が明確になっていたとしても、それがどのBIツールで実現できるのか、どのように応用することができるのかがわかりにくいという面があります。本来であれば、業種、業務に特化していない多くの機能や可視化のバリエーションを備えており、「いか様にも使える」という可能性を持っているのですが、それが逆に「何も使えない」ととらえられてしまうケースもあります。使い方次第で、本当は優れた万能薬になりえるはずなのですが...。

BIとは何か、そして導入に失敗しないためには。

 「現場から使いものにならないと言われてしまった」「なかなか使ってもらえない」。これも非常に多く聞く失敗例の一つです。業務システムは、利用しなければ業務が回らないという類のものである一方、BIツールの場合には、使わなくても直接的には困らないという見方もあります。多くの場合では、使うか、使わないか、その判断が現場にゆだねられているため、操作が難しかったり、やりたいことがうまくできなかったり、ちょっとしたきっかけで「使わない」と判断されてしまうのです。

また、社内に展開したものの利用が定着しない原因のひとつに担当者の異動やメンテナンスの複雑性も挙げられます。データ活用が一度うまく進んだとしても、BIツールに求められる要件は変化し、増えていきます。その変化する要件を受け取り、運用していく必要があります。しかし、導入担当者が退職、異動となったり、そのほかの業務に労力やコストがかかってしまいBIツールのメンテナンスが滞ってしまうために、変化する要件に対応できないことで、結果的に使えない仕組みとなり、利用されなくなってしまうということも少なくありません。

BIとは何か、そして導入に失敗しないためには。

こちらも頻繁に耳にする失敗例です。BIツールを導入し、標準的なレポートを準備して社内に展開したところ、利用されるのはその標準レポートだけで、本来BIツールが持つ柔軟に分析が行える機能が活用されず、単なるレポートツールになってしまい、BIツールとして認知されていないケースも含まれます。非常にもったいないケースと言えます。

では、どのようにすれば導入に失敗しないのか、BIツールを売上貢献や業務効率化につなげられるのか。次回は、今回ご紹介した失敗例から学び、失敗しないための工夫や取り組み方をご紹介したいと思います。

第2回コラム『BIとは何か、そして導入に失敗しないためには。(2)』に続く

世界で戦う準備はあるか
小島 薫 氏
小島 薫 氏
ウイングアーク1st株式会社 執行役員CMO 営業本部 副担当役員 マーケティング担当
文系の大学を卒業後、製造業で入社1年目にシステム導入を担当。業務系、情報系のシステム構築を数々の失敗を乗り越えて実現。当時は、ユーザー事例として公開されるまでに。
その後、システムが天職と勘違いし、ITに。
ウイングアークに2004年に入社、技術本部、マーケティング部を経験し、現在ウイングアーク1st株式会社 執行役員CMO 営業本部 副担当役員 マーケティング担当。

http://www.wingarc.com/