360°カメラでの教材シーン撮影のポイント
この記事では、VR-learningで制作するVR教材のシーンを360°カメラで撮影する際のポイントをご紹介します。

撮影に必要な人数を教えてください。

撮影者として教材を企画制作する方が1名、撮影対象として実際に作業をしている方あるいはそれを指導している方が1名、の最低2名いれば撮影は可能です。

作業を再現いただく作業者、関係者とはどんな事前準備をすればいいですか?

事前準備が一番大切です。撮影に入る前に撮影する対象や場所、作業時間を関係者とまず打ち合わせして、撮影当日の撮影時間、作業していただく内容を決めます。この時にシナリオテンプレートに沿って撮影する対象素材や元となる教材を皆で話し合いながら決めていきます。シナリオテンプレートは希望があれば配布可能です。
シナリオテンプレートのイメージ

撮影にはどのくらいの時間がかかりますか?

通常は機材設置から撤収まで含めて1時間以内で終了します。実際に撮影している時間は30分くらいが目安です。事前にやるべきことをしっかり決めておけばそんなに時間はかかりません。

360°カメラで撮影するのは初めてです。コツがあれば教えて下さい。

ポイントは4つです。
- 編集で不要な映像をカットできるため、早めに録画をスタートして遅めに停止する。(前後10秒ぐらい余分に撮ることがおすすめです)
- 再現する作業者の動作が速すぎると初めて教育をうける初心者には理解が難しいため通常よりゆっくりと作業してもらう。
- 作業者は新人に説明している様なイメージで、声を出しながら概要を説明し音声も収録する
- VR酔い防止のため、カメラの急な移動や旋回はしない。(三脚固定をお勧めしています)
また、慣れるまでは撮影後すぐ360°映像を再生してイメージ通りの映像が撮れているか確認することも重要です。初めて360°カメラを購入した時は、撮影当日までにカメラの操作を一通り確認し、テスト撮影を行っておくこともミスを防ぐポイントです。

音声は一緒に撮ったほうがよいのでしょうか?

360°カメラでは、映像と音がワンタッチで自動撮影できます。必要に応じて作業者にはOJTで説明しているように声を出して記録すれば、文字を読むだけの教育より分かりやすい教材になります。 また適当な環境音であれば現場の臨場感をVR教材で体験することができます。あまりに環境音が大きく録音が難しい場合は、後から編集の際に環境音を消して、別撮りの音声を追加いただく方法もあります。
作業者の説明も360°カメラで記録

360°映像の撮影で気を付けることはありますか?

以下はトラブルの起こりやすい点です。
- カメラの解像度
カメラの解像度が低いとVR酔いします。通常の360°カメラであればデフォルト設定で5.7Kか4Kになっているものが多いので、画質設定を変えず使用いただいた方が、綺麗な教材を作ることができます。 - 360°カメラと被写体の距離
VRゴーグルで教材を見た際、実際の距離感より大きく見えてしまう傾向があります。被写体から1.5m~2m離し(一歩下がる)撮影することをおすすめしています。 - 動きの激しい被写体の撮影
動きの激しい被写体の撮影は向いていません。どうしても必要な場合は2Dの動画をVR教材に埋め込むなどしたほうがよいでしょう。

撮影現場で注意することはありますか?

事前にどこを撮影するか決めていても、現場では仕事の状況によってその通りに撮影できないことがあります。現場に入ったらポイントをもう一度確認して、どこにカメラ設置をするのかを決め、予定通りの動線で動けるのかを実際に動いて確認します。
また撮影時に見学者などが写り込んでしまうとリアリティがなくなりますので、セルフタイマーを使うなど、作業の実演者以外の方にはカメラに映らない場所に隠れていただくとよいでしょう。
360°カメラによる撮影の様子
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