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コラム

VR-learning導入活用のヒント

【業務のVR活用例】研究者が実験手順を効率的に習得できる仕組みづくりに貢献するVR-learning

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本活用例のポイント
  • 多忙な研究者のスキマ時間で実験スキル習得を実現
  • 2D動画では得られない集中力をVR映像が喚起する

当社のmcframe MOTION VR-learning(以下、VR-learning)による業務課題解決ユースケースを紹介する本コラム。今回は科学実験での活用を取り上げます。これまで紹介してきたユースケースとは異なり、学習者の視点がほとんど移動しない「実験」という作業において、VR映像がどのように役立つのかをご紹介します。

研究者の実験スキル習得を支援する仕組みの必要性

科学における実験の重要性は言うまでも有りません。実験による十分な数のサンプルを得て仮説を統計学的に立証していくためには、膨大な回数の実験を正確に実施し、記録する必要があります。

実験操作の中には機器が代替してくれるものも多くありますが、最先端分野の研究においても手作業が要求される箇所は少なからずあります。必要なサンプル数を得るために複数の研究者で分担する場合、全員が確実に同じ手順で同じ作業ができるようにする必要があります。また、実験に必要な資源のロスを最小限にとどめるという、サステナビリティ視点からも、正確な実験操作の重要性があらためて注目されています。動物実験はその典型的な例と言えるでしょう。

このため、研究者は仮説の検討・構築や、実験結果の論文執筆・発表などの主要業務の合間を縫って、正しい実験のスキルを習得することも求められるのです。学術機関においても企業の研究開発部門においても、研究者が本来の業務に没頭できるよう、効率的に実験スキルを習得できる仕組みの提供は、非常に重要といえるでしょう。

スキル習得を阻む「壁」

一口に「手作業が要求される実験操作」といっても、実験の目的や対象により様々な操作があるわけですが、実験台の上での手技にしろ、広いスペースで行う作業にしろ、研究者が繰り返し行う操作の正確性を担保するには、正しい操作を見て理解し、繰り返し練習操作を行うことが必要です。

この「正しい操作」を見る機会が限られることが、効率的な実験スキル習得の壁となります。常にスピードが求められる研究開発において、上に述べたように膨大な実験や分析、論文発表等が求められるプレッシャーの中で、熟練者が初心者に「正しい操作」を見せるための時間など取れません。初心者にとっては、実際の実験への参加という限られた機会の中で習得せよ、という難題が与えられることになります。

この壁を超えるために取られていた手段が、実験操作を動画撮影しておき、教材として利用するというものでした。

2D動画では得られない、VR教材の「集中を促す力」

ある企業の研究開発部門では、従来の動画教材をさらに発展させる取り組みとして、VR-learningの利用を開始しました。この新しい学習方法は、利用している研究者から高い評価を得ており、「実験の様子を間近に見ているような感覚を得られ、全体の流れが分かる」という声が上がっています。

VR教材には、従来の文書や動画教材と比較して、いくつかの利点があります。例えば、2D動画とVR教材を同じ撮影点から比較した場合、2D動画では視線の方向が固定されるのに対し、VR教材ではVRゴーグルを装着した視聴者が自由に視線の方向を変えられるという特徴があります。さらに、VR教材には周辺情報が含まれているという大きな違いもあります。

これらの特徴は、視聴者の集中力を高め、主体的かつ能動的な操作シーンへの没入感を増大させることで、より高い学習効果をもたらす可能性があると考えられています。特に実験操作手順の学習においては、実験台の周辺にあるツールや薬品などに、実際の使用時と同じタイミングで視線を向けることができる点が、紙の実験マニュアルや2D動画では実現できないVR教材ならではの利点となっています。

このような特性により、学習者は実験操作手順の全体の流れを主体的に理解することができ、より効果的な学びにつながると期待されています。

科学実験以外のVR教材の可能性

このような、教材としてのVRの活用は、科学実験以外にも応用できると考えられます。例えば医療分野における手術や各種の処置、組立製造業における各種の組立作業、飲食業における調理などでも、今後活用が広がるかもしれません。

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