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コラム

VR-learning導入活用のヒント

【業務のVR活用例3】作業標準書への活用で標準作業を習得し、非定常作業にも対応できる人材を育成

usecase3

本活用例のポイント
  • OJTによってベテラン社員から習得していた標準作業や非定常作業を含む点検・保全業務の手順書をVRで実現
  • VR映像の素材を撮影できる機会が限られるため、部署ごとに年間計画を立てて教材を制作
  • ただ作業手順を360度カメラで撮影するだけでなく、実際の現場ならではの周囲の様子や音なども収録し、臨場感あるVR映像を作成

当社のmcframe MOTION VR-learning(以下、VR-learning)でVRコンテンツを内製化し、現場業務に生かす取り組みを紹介するコラムの第3回となる今回。設備点検・保全業務における標準書の代替となるコンテンツにVRを活用するメリットをご紹介します。

作業内容が複雑な設備関連業務でノウハウ伝授が課題に

企業が保有する設備は重要な資産であり、事業価値を生み出す源泉でもあります。従業員や施設利用者の安全を確保するためにも、その状態を万全に維持しておくことが欠かせません。製造業や社会インフラ系の事業者をはじめ、多くの企業が専門部署を設けて設備の点検・保全業務に当たっていますが、その技能伝承を課題に感じるケースもあります。

一口に設備と言っても、そこには多彩な機材が含まれており、点検・保全業務で要求される知識や技能も多種多様です。また、作業によっては高所で行う場面や、極端な高温や低温の環境、高電圧や危険物を扱う設備など、さまざまなリスクや制約も伴います。

多くの場合、標準的な作業手順や安全上の留意点などを紙ベースの資料にまとめ、熟練者を講師として若手に伝授したり、言葉で伝わりにくい部分はOJTを通じて訓練したりしていることでしょう。とはいえ、異常処理や障害復旧のような非定常的な作業は機会がそもそも多くないため、OJTとしては実施しづらく、若手に経験させることが難しいのが現実です。

安全や安定稼働に欠かせないとはいえ、多くの企業にとって設備担当部署は慢性的に人員がギリギリというケースも少なくありません。業務に追われる中では、熟練者が培ってきた安全かつ確実な作業を効率的に行うためのノウハウを、しっかり若手に伝授していくことも、かなり困難なことです。

また、ある熟練者のノウハウが必ずしも別の熟練者と共通であるとは限らず、標準化という観点からも課題があります。熟練者は高齢化に伴い次々に退職してしまうため、対策は急務と言えるでしょう。

計画的にVR教材を制作。部署間の連携で標準化も推進

そうした課題を乗り越えるため、ノウハウ伝承の教材をVRコンテンツとして作成する手段があります。ある航空関連企業ではVR-learningを導入し、設備点検・保全業務の教材としてVRコンテンツを制作・活用しています。

この企業では、トップダウンでVR-learningの導入を決断したとのことです。臨場感ある現場のVR映像を撮影、編集して教材化するまでの作業を、社内の人材で比較的容易に行えるといった点が決め手になりました。現場での作業には多くの制約があるため、OJTでの訓練を行う機会は限られますし、非定常作業であればさらに頻度は下がります。しかし、いったんVR教材を制作しておけば、短期間に繰り返し体験することができるというわけです。

現場作業の様子を安全かつ確実に撮影できる機会が限られるため、この企業では部署ごとに年間計画を立てて教材を制作しています。撮影は実際の作業現場で行い、周囲の様子や音なども収録し、臨場感あるVR映像にするよう心掛けているそうです。

非定常作業の貴重な予習機会を増やすことに成功

こうしてVR教材のコンテンツを制作したことで、OJTでは実施機会が限られるような指導内容でもリアリティのある指導が可能になり、もちろん繰り返し頻繁に体験することが可能です。危険を伴う作業もありますが、VR教材なら安全な状態で視聴できますし、あらかじめ想定される危険を理解しておくことができ、安全教育の効果も得られます。また、体験する機会が限られる非定常作業も、VR教材化により貴重な予習の機会も得られるようになりました。

熟練者による非定常作業の様子を収録したVR教材は、会社にとっても貴重な財産となります。VR教材の形でノウハウを蓄積、組織全体の財産として部署間でも共有すれば、標準的な手順や豊富なノウハウを全社的に徹底することができます。これにより、新たに入社したり他部署から異動してきたりした人材でも、早期に現場戦力として活躍できるようになると期待されています。

なお、このVR教材制作を通じて、熟練者の間でも作業手順が異なる場合があることがわかったそうです。標準の手順書を元に部署ごとに伝えられてきた手順が、いつしか変化していたのかもしれません。そうした箇所を是正し、全社的な標準化を推進できたという点も、VR教材制作ならではの副次的な効果といえるでしょう。

VR-learningの教材イメージ

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