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コラム

VR-learning導入活用のヒント

【業務のVR活用例2】参加者の能動的な体験を促す危険予知訓練(KYT)が可能に

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本活用例のポイント
  • 実際の現場で撮影・収録した映像・音声を用いて、既存のKYT教材では得られないリアリティを実現
  • 参加者が能動的に参加でき、ゲーミフィケーション(コンピューターゲームなどを楽しむ感覚で学習意欲を高めたり、自然に身に付くことを図る教育・学習手法)の考え方に通じる効果的なKYT教材を制作
  • 社内で制作できるため、自社の製造現場の機密事項に関わる内容も盛り込んだ教材作成が可能に

製造業をはじめとするさまざまな現場業務にて活用が広がるVR。当社のmcframe MOTION VR-learning(以下、VR-learning)を例に、業務でのユースケースを紹介する本コラムの第2回は、第1回と同様に安全教育をテーマに解説します。今回はその中でも、特に「危険予知訓練」に焦点を当て、活用例とそのメリットをお伝えします。

マンネリ化しやすい既存のKYT教材

危険予知訓練(KYT)教育は製造業のほかにも、建築・土木などさまざまな業界で広く取り入れられており、安全教育のための取り組みの一環として欠かせません。KYT教育を通じて、作業者一人ひとりが現場の多様な状況に応じて想像力を働かせ、危険を予測・予知して回避する能力を身に付けてもらうことが狙いです。

典型的なKYT教育の実施形態としては、グループワークがあります。現場で想定されるいくつかの状況を描いたイラストや文章・写真・動画などの教材を見ながら、どこにどのような危険が潜んでいるのか参加者が意見を出し合い、参加者一人ひとりが自分で考え、他の参加者と意見を交換し合って、危険に対する理解を深めていくのです。

こうした教材は、労働安全関連の団体や企業が制作したものが広く用いられています。さまざまな設備や機材、シチュエーションごとに用意されているものの、あくまで一般的な状況を再現したものであり、自社の現場環境と合致せず現実味が希薄に感じられがちです。実際の現場でKYT教育を行う方法もありますが、現場への負担が伴うため、あまり頻繁に行えるものではありません。

またKYT教育は、社内の人材が行う以外に外部の専門企業や団体などに講師を派遣してもらって実施するケースもありますが、外部講師に依頼する場合、自社の機密に触れるような内容をKYT教育で扱うことが難しくなる、といった課題もあります。

シナリオに基づき実現場で撮影し、環境音も含むコンテンツを制作

このようなKYTの課題に関して、手軽に教育コンテンツを制作できるVR-learningが役立ちます。ある消費財メーカーでは、製造部門独自にVR-learningを導入し、実際の製造現場で起こるさまざまなシチュエーションを撮影し、自社専用VRコンテンツ化しています。

撮影は、想定するシチュエーションに合わせて、あらかじめ簡単なシナリオを企画しておき、作業の様子を再現しつつ三脚に固定したカメラで撮影しています。実際の現場での360度映像には周辺のさまざま状況も映り込み、周囲の環境音も収録されるため、リアリティの高い映像・音声が得られます。

例えば、機械の稼働音やアラーム音などが響く中では、それらの音により他の人の声が聞こえにくい、といった状況も再現できます。既存の教材をVRコンテンツ化する場合であっても、周辺の状況まで映像化すれば、そこから得られる情報は一挙に増え、KYTグループワークにおける意見も活発に出てくることでしょう。

楽しみながら学習でき、実効性に優れたKYT教材

さらに、この企業ではVRコンテンツにクイズ形式の選択肢も取り入れています。選択した内容に応じてシーンが移り、行き着く結果が変わったり、より安全な作業はどのようなものかを解説するなどしており、いわゆるゲーミフィケーション(コンピューターゲームなどを楽しむ感覚で学習意欲を高めたり、自然に身に付くことを図る教育・学習手法)の考え方にも通じるものです。

参加者のうち1名がVRゴーグルを装着し、他のメンバーはVRゴーグルと同じ内容の映像を大画面ディスプレイで視聴しつつ、グループワークを進めているといいます。

用意されている選択肢の中には、もちろん危険なものも多数あります。深刻なリスクを伴うなど実地で行うことが困難な内容も、VR教材なら安全に体験できるというわけです。新人作業者に体験させることにより、現場入りする前から危険に対する意識を高める効果も期待されています。

なお、この企業では3名の社員が主に関わっており、外部の企業や人材には依頼していません。自社で制作し、自社内で使用するコンテンツであるため、例えば製造工程上の機密事項に関する箇所であっても、気兼ねなく撮影することができる点にメリットを感じているといいます。

VR-learningの教材イメージ

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ビジネスエンジニアリング株式会社
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